緑に囲まれた布引山・徳光禅院(神戸市中央区)で、7月17日から20日までの4日間、財団法人天風会神戸賛助会(現名称:神戸の会)主催の「平成21年度 神戸夏期修練会」が開かれた。
近畿をはじめ関東方面や九州、沖縄など全国各地から百人を超える会員が参加した。
神戸の会は今年、支部時代から数えて「創立70周年」を迎えた。このため夏期修練会を70周年記念の中心事業と位置づけ準備をしてきた。
阪神・淡路大震災以降、3日間開催となっていた「特別行修会」を、15年ぶりに4日間の「修練会」とした。
平成21年度夏期修練会のテーマは
「盛大なる人生―いまこそ輝くいのち―」。
現在、我々を取り巻く環境は、長びく経済不況や地球温暖化に起因するとされる気候変動など不安定な状態が続いている。このような時こそ、心身統一法を実践し、潜勢力を発揮して、会員一人ひとりが「盛大な人生」を力強く生きていくことが必要となっている。
梅雨空の下、夏期修練会初日の17日、開会式では、横田博行実行委員長が「今年は、神戸賛助会70周年にあたります。
震災以前まで行っていた『夏期修練会』を復活させました。
また70周年という節目を機に、「天風哲学・心身統一法の意義を社会に広めていくための新たな取り組み」を展開することも検討している。
本日、参加の皆様にお配りしたTシャツは、70周年を記念して特別にデザインしたものです。
真理瞑想は7テーマあります。また、一日の行修が終われば、ワークショップ形式の布引セミナーもあります。
盛りだくさんなカリキュラムになっていますので、楽しみにしてください」とあいさつ。
小野敏郎主任指導は「修練会の目的は、生きる力を量的にも、質的にも充実させることです。
やさしく言えば、命の力の無駄遣いから脱却して、生き方の効率を高めるためです。
この目的を達成できるように修練会のプログラムは構成されています。素直な気持ちで、無邪気に行じてください。そして、真剣に楽しく取り組んでください」と話した。
真理瞑想は、(1)力の誦句(2)思考作用の誦句(3)言葉の誦句(4)運命の誦句(5)統一箴言(6)信念の誦句(7)坐右箴言――の7テーマを講じた。
講義では、各テーマに対して、担当講師が、天風哲学・心身統一法を実践し、人生経験の中で確信したことについて話した。
瞑想が終わる最後のところでは、講師と会員がともに誦句を唱和し、各誦句を心に刻んでいた。
今回初の試みである「布引セミナー」は、17、19日の両日行われた。
17日が「天風教義の実践とは?」、19日「積極的に生きるとは?」というテーマで、参加者が各グループに分かれ話し合った。
18日には、布引の滝付近での安定打坐、神戸北野散策の後、開かれた懇親会には70余名が参加し交流の輪が広がった。
初参加 A.Sさん(男性)
私の天風会との出会いは今年の2月でした。
神戸国際会館で、宮井先生の「観念要素の更改」が最初の講義で2時間半の講演は大変衝撃的な印象を記憶しております。
私が初めて中村天風先生の事を存じ上げたのは今から十年以上前、著書「運命を拓く」でした。
その当時は心に残る名著である印象を持っておりましたが、天風会の存在は知らなかったので、その一冊のみを読破し、それからはずっと記憶も消え日常の生活を淡々と過ごしておりました。
今年に入り何がきっかけとなったかは、記憶しておりませんが、たまたまインターネットで天風会のHPを見つけ、各地に賛助会の存在を知り、思いきって講習に参加してみようと思い、神戸賛助会に電話をかけたのが始まりでした。
それからは賛助会の月例講習会が楽しみで、本も次々読破し、これまでの自分の心の処し方を大いに反省し、毎日が積極観念の集中に心がけ、少しずつ心に変化の兆しを感じ始めておりました。
そこで今回神戸賛助会(支部)創立70周年を迎える記念すべき夏期修練会に参加の気持ちが高まり、早々に出席申込みを決めました。それからは夏期修練会を大変楽しみにしておりました。
そして当日は朝5時頃目覚め6時25分発の新神戸行き高速バスに乗り、会場となる徳光院に9時前に到着し、気もまさに引き締まった心持で受付を済ませ、心が高ぶる思いで行修に入り、大変意義のあった4日間を終了できました。
百余名の参加者との交流や懇親会での楽しい思い出、チームによるグループ討議、自由参加による布引セミナー、布引の滝を目前にしての安定打坐、真理瞑想、毎日の朝礼、呼吸操練、統一式運動、積極体操、テレパシーの実験等、私のこれまでの生き方、考え方、心の処し方を変える、初めて「自分(我)とは何か」を深く考えさせられた、これまで経験したことのない4日間でした。
今後も皆様と交流を深め自己研鑽に努めたいと思いますのでどうぞ宜しくお願い致します。
初参加 N.Kさん(女性)
この4月に入会したばかり、何からどうやって手をつければ、自身が変われるのかも分からず、日常に流されていました。
『楽しくトコトン統一道を体験して下さい』との案内に期待がふくらみました。
その通り、本当に盛り沢山のプログラム。7つの真理瞑想では、それぞれの先生方の言霊(ことだま)の響きに、心ふるえ、涙しました。夕方からは、布引セミナーがあり、「天風教義の実践とは?」「積極的に活きるとは?」というテーマで、少人数での話し合いがあり、それぞれの思いや迷いも、率直に出され、教義がより身近に感じられました。
この長い人生で、いろいろやってきましたが、「心も身体も道具」と、言い切って、その使い方、生かし方を、これ程懇切丁寧に教えて頂いたことがありません。実習では、つり玉が思いのままに動いたり、ハシや竹切りは、全員が一発で切れたことが、今だに信じられません。
他でもない私自身が竹を切った瞬間を、写真に収めていただいているので、記念にしています。
輔導の方が「天風先生は、誰にでもできることしか教えていません」と、サラッと言われていたのが印象的で、この私にも、今からでもできると、勇気が湧いてきました。
天風先生分骨の禅寺で、その素晴らしい庭を眺めながらの安定打坐、布引の滝音を聴きながらの安定打坐。感激の連続でした。4日間、三宮からのスロージョギング。最後の日は、靴底がはがれ、顔や首は(天風)かぶれてしまいました。(大笑い!)
経験者、それぞれがそれぞれの姿で、指導や援助に当たられていて、初めてでしたが、何の戸惑いもなく仲間に入れていただき深謝しています。
今でも、参加者一人一人のお姿を浮かべ、朝は「吾等の誓」を自身に明言し、一人マッサージと呼吸法をして始動!!
クンバハカは、気付いた時に、どの姿勢でも行うようにしています。ですが、なかなか・・・・
でも、「絶対積極とは、消極的なものとも対峙しない」「いろいろあれこれ思わず、只々行う」と、宮井先生の声が励まして下さっています。
梅雨明けより、更に体調も良く、夜勤での疲れも感じないほどで、自分でも驚いています。
そして、来年の修練会を今から楽しみにしています。ありがとうございました。合掌
初参加 H.Mさん(女性)
私は「心を強くしたい」と、今年5月に天風会に入りました。
「修練会に参加するとすごく変わる」と聞き、思い切って参加しました。
緑あふれる静かな山寺で、百名以上の方と一緒に過ごした四日間は大変充実していました。
一日の始まりの森の広場での体操は きびきびとしてとても気持ちのよいものでした。一番印象に残っているのは七つの真理瞑想です。
広いお堂で蒸し暑さと闘い 安定打坐をしながらの瞑想は 初日はきつかったです。
しかし会場の真剣な雰囲気に私も包まれていき、最終日の「信念の誦句」で「・・信念なき人生は丁度長途の航海のできないボロ船のようなもの・・」の時には 熱いものが胸に込み上げてきました。
実習では、つり玉、頭上法、青竹切りです。私にも自覚していない「力」があることを知り 驚きました。
もちろん先生方のテレパシーはたいへん興味深いものでした。
また布引セミナーや懇親会では 初めて会った会員さんたちや先生方との心の交流ができ とてもよかったと思いました。
会を終えて現実の生活に戻った時、当然直面する問題は何も解決していないのですが、私の心に明るい変化が出てきたように思います。苦手だった安定打坐も苦痛ではなくなりました。
今回多くのことを教わりましたが、今はまだ消化しきれずにいます。でもこの道をいけばいいんだと確信しました。急がず、あせらず進んでいこうと思います。この修練会のために多くの時間を割き尽力してくださった方々に心から感謝いたします。
TEL : 078(599)8213 FAX : 078(599)8214
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